初めまして、五反田のコワーキングスペース「ベイカンシーオフィスゴタンダ」でベイカインシーボーイを努めているボズと申します。
“ボウズ頭”だから略してボズ?とよく聞かれますが違います。
実は私、草食系男子ならぬ僧職系男子で御座います。

この度はベイカンシーのオーナー小山さんから機会を賜り、書かせていただくこととなりました。宜しくお願いします。
タイトルを見て「お坊さんなのにサンタクロースの話するのか?」とツッコミの声が聞こえてきそうですが、自己紹介も交えながら、テーマとして

  • お坊さんから見るサンタクロース
  • ベイカンシーオフィスゴタンダとのご縁
  • お寺にベイカンシーオフィスのような場所を作る

という内容で話させていただきます、どうぞお付き合いください。

お坊さんから見るサンタクロース

明後日はクリスマス。
皆さんにとってクリスマスと言えばなんでしょうか?
私はサンタクロースですね。
子供の頃、サンタにプレゼントを貰うのが楽しみでした。
いつからだろうか。サンタは実在しないのだと悟り、冷めた人間になったのは…。

家がお寺という訳ではない私は、高2の夏に出家して僧侶になりました。仏教のことなど全く知らなかった私。そして疑問が生まれた。

神様・仏様って本当にいるの?概念なんじゃないの?

小僧時代は右も左も分からず修行に励む。分からないことがどんどん出てくる。大学で仏教を学ぶ中で、少しずつ疑問も解けて、神様・仏様について分かりはじめた。

大学を卒業して数年が経った。ご縁のある保育園からサンタになってくれないか?と頼まれ、赤い服を身に纏い、プレゼントが入った白い袋を担いで…いざ子供たちの前へ!!
キラキラと目を輝かせている子、驚きながら泣きそうにしている子、色んな表情を見せてくれる。
プレゼントを受け取ると喜び出す子ども達。
子ども達にとって、赤い服を着てプレゼントをくれる“サンタ”が目の前に存在している。

あ!! ここで私、悟りました!!
「サンタって本当にいたのだ」と。
1年に一度、沢山の子ども達に“笑顔”をプレゼントするサンタ。他者対して贈り物をする、素敵です。

さて、お坊さんなので少し真面目に。
仏教には「布施」という感謝の気持ちを表す実践があり、その中でも、「無財の七施」という、お金や物がなくても施すことができる7種類の布施があります。
この7種類の中でも特に私がオススメしたいのが「和顔悦色施(わげんえつじきせ/わげんえっしょくせ)」笑顔で人に施しを与えるというものです。
この笑顔を与えるというのは、どうも歳をとると難しくなっていくようです。

笑顔、与えられていますでしょうか?

ベイカンシーオフィスゴタンダとのご縁

私がベイカンシーオフィスでスタッフとして関わるきっかけになったのは2021年の4月ですが、本当に有り難いご縁でした。コロナの影響で大学が封鎖されており、どこか勉強のできる場所をと探して入ったコワーキングスペース、そこがベイカンシーオフィスでした。
ベイカンシーオフィスに来るまでは、コワーキングスペースという存在を知りませんでした。
私の住んでいる地元は福岡県の田舎町。コワーキングスペースがありません。
どんな感じなのか、不安な気持ちを抱きつつドアを開けたことを思い出します。
初めて行った時は静かな雰囲気の中勉強をしました。

帰ろうとしたタイミングで、声をかけていただいたのがオーナーの小山さんで、初めての出会いとなりました。
その後、お話をさせていただく中でなんでそうなったのかわからいあ間にスタッフとして関わることが決まりました。
ベイカンシーオフィスで過ごす中で感じたのは心地の良い空気感でした。
そして、この空気感を作っているのが小山さんであり、ベイカンシーオフィスの利用者の皆さんだということに気付きました。
仕事をしに来ている方がほとんどですので、集中した雰囲気になる時間ももちろんあります。
ところが、仕事や勉強の途中でちょっと一息つこうかなぁ、という絶妙なタイミングで空気が変わるんです。
笑いが起こると、話に入っていない人までもつられて笑いはじめます。
疲れている脳がリフレッシュされてまた仕事の続きを。

この空気感というのは、直接来ていただかないと伝わらないのが悔しいですが、少しでも感じとってもらえたら有り難いです。ピンと来ましたでしょうか?

ベイカンシーオフィスゴタンダには笑顔があります。先程の「和顔悦色施」です。

小山さんから与えられる笑顔が周囲の人に広がって、受け取った人の笑いがまた他の人に。
受け取った恩を他の人に送ることを「恩送り」と言います。
笑顔にはものすごい力が秘められています。心理学の研究からも明らかにされていますが、話すと長くなってしまうので、簡単に言うと幸せになります。

大袈裟なことではなく、笑顔で過ごせるということは幸せな状態なのであります。

お寺にベイカンシーオフィスのような場所を作る

お坊さんであることは最初に話した通りですが、私の将来の夢はお寺を開くことです。

その時にカウンセリングルームも開いて、お寺にご縁がない方にとっても悩みや相談を聴くことができるようにしたいという思いから、現在大学では心理学を勉強しています。
そして、お寺にベイカンシーオフィスゴタンダのような場所を作って、沢山の人と笑顔で過ごせるお寺づくりをしたいと考えています。

オーナーの小山さんは人を大切にされている方ですが、ときどき仏様の姿と重なる部分があります。
小山さんと出会ったことで、お寺づくりの参考になる部分が多くあります。
利用される方々との会話から笑いに繋がっています。人とのつながりで成り立っている世の中ですから、会話を通してコミュニケーションをとる。
言われると当たり前のように感じますが、この当たり前に思えることこそ、とても大事なことで、やってみようと思うとなかなか難しいものです。
日々修行だなぁと感じますが、ここでの経験を将来に活かしていきたいと思います。

長くなりましたが最後まで読んでいただきまして有り難う御座いました。

クリスマス前の投稿ですが、サンタクロースのこと、笑顔の布施のことを知っていただきながら、ぜひ、クリスマスは皆様にとって大切な人のサンタクロースになっていただけたら幸いです。
ちなみに私は12/24に保育園の子ども達に笑顔をプレゼントさせていただきます。と同時に、子ども達からのたくさんの笑顔を受け取ってきます。

コロナ禍で生きづらい世の中ではありますが、どうか笑顔をたくさん送っていただきながら、共に乗り越えていきましょう。
読んでいただいた皆様の身体健全、家内安全を御祈念申し上げ、私のお話と代えさせていただきます。

※結局サンタって、赤い服着てプレゼント渡す人のことを言うんでしょ?と思うかもしれませんが、実はサンタクロースは実在しています(諸説あります)。
―4世紀、現在のトルコのカトリック教会司教セントニコラウス。この人は貧困で苦しむ娘たちの家に煙突から金貨を投げ入れました。それが暖炉脇に干してあった靴下の中に入ったことに由来して、煙突から入ってきてプレゼントを靴下に入れてくれる現在のサンタの行為となりました。―

ちなみに、日本にも三太九郎(さんたくろう)という名前で存在していたそうです。

それでは、Ryouma Nakano さんへバトンをお渡しします。

合掌