VACANCY恒例の会員さんご紹介シリーズ。

今回は最近(2019年3月)事業を法人化された佐々木貴史さんにインタビューをしました。

26歳にして、新卒で人材ベンチャー、海の家の共同運営、海外転職事業の立ち上げ、法人設立……と様々なご経歴をお持ちの佐々木さん。

就職や転職は人生を左右する大きな選択です。

数々の選択をされてきた佐々木さんが大切にしていることは何か、判断軸やその生き方に迫りました。
転職や独立を考えている方や選択に迷っている方など、多くの方の気づきとなる内容になっておりますので、ぜひご一読ください!

プロフィール

佐々木貴史(26)
Twitter:@sasaki_recruit

学習院大学卒業後、人材系のベンチャー企業に入社。退職後は逗子海岸で海の家を共同運営。その後、個人事業主として海外転職事業の立ち上げや、ベンチャー企業のwebマーケティングに従事。現在は、Webマーケティング領域で法人を設立。転職nendoを運営中。

ー新卒で人材系の企業に入社されたのですね。人材業界に興味を持ち始めたのはいつ頃ですか?

佐々木 就職活動をしていた時期です。

もともと部活をやっていた経験から、共通の目標に向かってチームで取り組むことが好きでした。

今考えれば安直ですが、当時は人材系の企業に入れば人と関わる機会が多いと思っていたので、人材系のベンチャー企業へ入社しました。

ーなるほど。そういう理由だったのですね。

佐々木 はい。ただ、就職活動の軸として最優先にしていたのは、ブラック企業かどうかです。

ーホワイトな企業が良かったということですか?

佐々木 いえ、逆です。ブラックな企業に入りたいと考えていました。新卒で入社した会社は、他のベンチャー企業と比べて、事業成長スピードが速かったので、おそらくブラックだろうと考え入社を決めました。

ーめずらしいですね。なぜブラック企業が良いのですか?

佐々木 不可逆性で、若い時にしかできないことは若い時にやっておくべきだと思ったからです。成長するために、長時間労働や営業のノルマが厳しいということは私にとっては必要なことで、世間一般でいうブラック企業にはその環境がありそうなので良いなと思いました。

逆に、私が定義する本当のブラック企業は「成長できない環境」です。絶対に定時で帰らなくてはならないとか、そういうルールのある企業では働きたくないと当時は考えていましたね。

ーとてもストイックですね。なぜそのような考えを持ったのですか?

佐々木 大学時代、体育会のテニス部に所属しほぼ毎日練習をしていました。しかし、私が4年生だった時、チームとして思うような結果が出せなくて。とても辛かったです。結果が出ないことに後悔して「死にたい」と思うほどでした。

ーそれほど後悔したのはどうしてだったのですか?

佐々木 後輩がついてきてくれているのに結果が出せない。それが、最上級生として本当に申し訳なくて。この後悔を繰り返さないために、新卒で入社した企業にしっかりコミットして、チームで勝つための力を身につけなければと考えました。

ー実際に入社されてみていかがでしたか?

佐々木 予想通りのブラックで嬉しかったです(笑)

ギャップは特にありませんでした。きついことを言われるのには慣れていましたし、ノルマに対しても淡々と取り組むことができました。

また、上司が非常に素敵な方々だったので社会人としての基礎をしっかり学ぶことができました。本当に感謝しています。

ただ、1つだけ予想外なことがあって……。

ー予想外だったこととは何ですか?

佐々木 入社当時、同期が100人以上いて、そのほとんどが営業でした。その内、数人だけ管理部に配属されたのですが、私をその内の1人に選んでいただいて。

営業のイメージで入社したので正直驚きましたが、適性を見て判断いただいたのだと思います。

しかし当時、社員数1,000人以上に対して総務が数人だったので、良い感じにブラックでした(笑)また、研修期間に営業として1日数百件ほど架電できたので、それも良い経験になりましたね。

ー理想通りの環境だったようですが、なぜ退職されたのですか?

佐々木 危機感を強く持っていたからです。このまま働けば、会社の中である程度良いポディションになり、お給料も上がっていくだろうなと。

でも、それって「本当にやりたかったことなんだっけ?」と思うと、違いました。また当時、チームで取り組んでいる感覚が薄かったこともあり転職を決意しました。とはいえ、リスクや将来に対する不安も強く、泣きながら上司に相談をして退職しました。

ー退職後に海の家を立ち上げられたんですよね。決め手は何でしたか?

佐々木 もともと自分で経営したいと思ったことはなかったので、戸惑いはたくさんありました。ただ、一番に「チームで取り組みたい」という気持ちを強く持っていました。チームで0から事業を立ち上げ、売上を立てるという経験は魅力的で、やらない理由が見つかりませんでした。

社会にこういうインパクトを残したいという考えは当時あまりなかったのですが、こういう人と一緒に働きたいという夢はありました。

海の家に誘ってくれた代表は僕と真逆のタイプで、顔に攻撃力があって、人間味溢れる人情に厚い人でした。この人と一緒に働けるということが一番の決め手でした。

実際、海の家自体には興味がなかったです。

泳げないですし、ナンパもしたことがなければ髪の毛を染めたこともない状態だったので(笑)

ーその先のキャリアに対して不安はありませんでしたか?

佐々木 もちろん不安でいっぱいでしたよ。当時の彼女も海の家には大反対でした。ただ、頭だけで考えても答えが出なかったので、とにかくやるしかないと思いました。

甘いですが、海の家をやれば何か見えてくるだろうという見切り発車でしたね。

ー海の家で働かれてどうでしたか?

佐々木 生活スタイルが新卒の頃とビジュアルから真逆でしたが、毎日が本当に楽しかったです。海の家の方々は、その日1日1日を楽しむというスタイルの方が多く魅力的で優しい方々ばかりで素晴らしい経験ができました。

ー海の家はブラック企業とは真逆のイメージですが、いかがでしたか?

佐々木 海にいらっしゃる方は比較的スローライフだと思うのですが、海の家を経営するとなると意外とブラックですよ。60日間連続で働いていて、丸1日休んだことがなく仕事漬けでしたね。

ーそうだったのですね!具体的にどんなお仕事をされていたのですか?

佐々木 家を建てるところから自分たちでやらなければならないので、大工さんを雇って、設計図を書いて、家を建てました。後は目の前のお客様をどう集客できるかひたすら考えて実行していくお仕事でした。集客戦略の一環として、髪を金髪に染めたりしました(笑)

ー海の家で得たものはありますか?

佐々木 コミュニケーション能力が上がりましたし「何とかなる」という感覚も身につきました。

また、人と一緒に働くことの難しさを知りました。

海の家のような形態だと会社や部活動と異なり、前提が何もありません。考えていることや背景が大きく異なります。ぶつかることもたくさんありました。

でも、その分楽しいこともたくさんあり、人と同じ時間を共有できるということは尊くて、嬉しいことなんだなと。

前提が異なる中で喜びを共有できることに「生きている」という感覚を、初めて持つことができました。今までは、学校や会社へ行き、生活しているという感覚があったのですが、それとはまた違う感覚でしたね。

ーどうすれば “生きている” という感覚をもつことができるのでしょうか?

佐々木 自分で意思決定することだと思います。

部活や学校へ行くことは社会で何となく決まっていることです。

私自身、大学を卒業して海の家で働いているという状況に、正直何をやっているのだろう……と思いました。ただ、自分で意思決定をすると、その分自分と向き合う時間が増えるので「生きている」という感覚を持つことができたのかなと思います。

海の家で、人生で初めて「生きている」という感覚を持ったと語ってくださった佐々木さん。

そんな佐々木さんが、なぜ海の家を辞めて転職・独立されたのか、起業を目指す方へメッセージもいただいたのでこちらの記事もぜひご覧ください!

p.s.

佐々木さんとお話してみたい!佐々木さんが利用しているVACANCYってどんなところなの?とご興味を持ってくださった方はぜひぜひVACANCYにお越しください♡

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